育児・介護休業法などの改正案、マイナンバー法改正案、放送法の改正案、金融商品取引法改正案などが、5月7日の衆議院本会議で可決され、参議院に送られました。
育児・介護休業法などの改正案
男女ともに仕事と育児・介護の両立を支援するため、例えば育児との両立では、3歳から小学校入学前の子どもを持つ労働者がテレワークや時差出勤など複数の働き方を選べる制度の導入を、すべての企業に義務付けます。
提出法案の名称は「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律案」です。
改正案のポイント
1: 子どもの年齢に応じた柔軟な働き方の拡充
3歳から小学校入学前の子どもを持つ労働者に対し、テレワークや短時間勤務など複数の柔軟な働き方を選択させる措置を事業主に義務付け。
2: 育児休業の公表義務拡大と次世代育成の支援強化
育児休業の取得状況を公表する企業の範囲を拡大し、行動計画策定時に育児休業の状況把握と数値目標の設定を事業主に義務付け。
3: 介護離職防止のための両立支援制度の強化
家族の介護が必要な労働者への支援措置を強化し、テレワークを含む周知・意向確認と労働環境の整備を事業主に義務付け。すべての労働者が介護休暇を利用可能にする。
※厚生労働省の資料より引用
関連サイト
・厚生労働省の国会提出法律案(一番下)
・衆議院の議案審議経過、議案
マイナンバー法改正案
マイナ保険証など、マイナンバーカードのすべての機能をスマートフォンに搭載できるようになります。行政手続きを簡素化、効率化するためのデジタル社会形成基本法などと合わせて改正されます。
提出法案の名称は「情報通信技術の活用による行政手続等に係る関係者の利便性の向上並びに行政運営の簡素化及び効率化を図るためのデジタル社会形成基本法等の一部を改正する法律案」です。
改正案のポイント
・データの品質確保
・国によるデータベースの整備やデータ連携の促進
・データベースやシステムの整備を効果的に行うための体制強化
・マイナンバー・マイナンバーカードに係る措置
※デジタル庁の資料より引用
関連サイト
放送法の改正案
NHKの放送番組のインターネット配信を必須業務とすることなどが柱になっています。
改正案のポイント
1: インターネット配信の必須化
インターネットを使った番組の同時配信、見逃し配信、および番組関連情報を提供することがNHKの必須業務に
2: 配信基準の設定と評価
NHKが番組関連情報の配信を適切に行うための基準を定め、その実施状況を定期的に評価することが義務に
3: 受信契約の義務化
受信設備はないが同等の環境でNHKの配信を受ける人も、受信料の公平負担のため、受信契約の締結義務の対象に
※総務省の資料より引用
関連サイト
・総務省の国会提出法律案(上から4番目)
・衆議院の議案審議経過、議案
金融商品取引法改正案
「資産運用立国」の実現に向けて、投資運用業、大量保有報告、公開買付などに関する制度を整備します。法案名は「金融商品取引法及び投資信託及び投資法人に関する法律の一部を改正する法律案」です。
改正案のポイント
・資産運用の高度化・多様化
投資運用業者の参入促進
非上場有価証券の流通活性化
・企業と投資家の建設的な対話の促進
大量保有報告制度の対象明確化
・資本市場の透明性・公正性の確保
公開買付制度の対象取引の拡大
※金融庁の資料より引用
関連サイト
・金融庁の国会提出法律案
・衆議院の議案審議経過、議案