岸田首相は14日、首相官邸で記者会見し、9月に行われる自民党総裁選に立候補しない意向を表明しました。2021年10月4日の首相就任から約3年。新総裁選出後に首相を退任することになります。会見での主な発言をまとめました。
・岸田内閣総理大臣記者会見 – 発言全文、動画。首相官邸
【不出馬を決めた理由】
今回の総裁選挙では、自民党が変わる姿、新生自民党を国民の前にしっかりと示すことが必要だ。その際、自民党が変わることを示す最も分かりやすい最初の一歩は、私が身を引くことだ。私は、来る総裁選には出馬しない。総裁選で選ばれた新たなリーダーを、一兵卒として支えていくことに徹する。
【総理、総裁としての3年間の成果】
30年続いたデフレ経済に終止符を打つための賃上げや投資の促進、AI（人工知能）時代における電力需要の大幅増加などに対応するエネルギー政策の転換、大規模な少子化対策の実行、防衛力の抜本的強化、強固な日米関係を基礎にしたG7広島サミットの開催、分断が進む国際社会における協調に向けた国際的な議論のリード、外交を多角的に展開することなど、大きな成果を上げることができたと自負している。
【自民党派閥の裏金事件について】
所属議員が起こした重大な事態について、組織の長として責任を取ることに、いささかのちゅうちょもない。今回の事案が発生した当初から思い定め、心に期してきたところであり、当面の外交日程に一区切りがついたこの時点で、私が身を引くことでけじめをつけ、総裁選に向かっていきたいと考えている。
【来月の自民党総裁選について】
日本が直面する内外の難局は本当に厳しい状況だ。我こそはと思う方は積極的に手を挙げて、真剣勝負の議論を闘わせてほしい。新総裁が選ばれた後はノーサイド。主流派も反主流派もなく、新総裁の下で一致団結、政策力・実行力に基づいた真のドリームチームをつくってもらい、国民の共感を得られる政治を実現することにある。それができる総裁かどうか、自分の一票を投じていきたい。
【後継総裁について】
不出馬を表明した人間が申し上げることは控えるべきだ。政治とカネの問題や政治の信頼回復の問題については、一連の改革マインドが後戻りすることがない方であってほしい。
各メディアの関連記事
NHK
・【詳報】岸田首相会見 自民総裁選に不出馬を表明 首相退任へ
・【記者解説】岸田首相が不出馬表明 派閥なき総裁選 情勢は混沌
・岸田首相 自民総裁選に不出馬表明 各界・各地の受け止めは
・岸田首相 就任からこれまでの歩み
・【解説】岸田首相 退陣へ 自民総裁選どうなる？動き本格化へ
読売新聞
・「最初の一歩は私が身を引くこと」岸田首相が総裁選不出馬を表明…支持率低迷で自民党内に危機感
・後継は「政治とカネの問題、改革マインドが後戻りすることがない方で」…記者会見で岸田首相
・自民党内に広がる「交代論」に抗えず…岸田首相が総裁選不出馬の意向、候補者の動き活性化へ
・「米国の真の友人」「関係改善に大きな役割」…岸田首相退陣、米韓の政府関係者らから惜しむ声
毎日新聞
・岸田首相「自民党が変わること示すため身を引く」 総裁選不出馬
・岸田首相、派閥解消など「改革を前に進めた」 総裁選不出馬会見
・岸田首相「新総裁、真のドリームチームに」 裏金事件にも「けじめ」
朝日新聞
・【速報中】岸田首相、裏金問題が自民党総裁選不出馬の理由と説明
・岸田首相、総裁選不出馬を表明「自民党が変わること示す最初の一歩」
日本経済新聞
・岸田文雄首相、自民党総裁選への不出馬を表明
・岸田政権3年、データで振り返る 自民党総裁選に不出馬
産経新聞
・岸田首相、自民党総裁選に不出馬意向 派閥不記載事件で引責 ３年で退陣
・岸田首相「責任取ることに躊躇ない」 政治とカネ、問題発生当初から「心に期していた」
・岸田文雄首相「成果は大きいと自負している」 ３年間の政権運営振り返る
共同通信
・岸田首相、総裁選不出馬を表明 裏金事件で「責任」
・岸田首相「党が変わること示す」 総裁選、突然の不出馬意向表明
時事通信
・岸田首相が退陣表明 裏金で引責「党変わる一歩」―石破氏ら後継狙う・総裁選
関連リンク
・歴代内閣一覧 – 岸田首相の通算在職日数など。首相官邸
